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I love "YAMASUKA"!

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600V線の長寿電車!モ510形 モ513+モ514

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みなさまこんにちは。
暑い夏、いかがお過ごしでしょうか。
今年は昨年よりもいくらか涼しいので、すこしだけ過ごしやすい気がします。
ですがまだ夏が終わったわけではありませんから、
引き続きお体にはお気をつけてお過ごしくださいませ。


さて、もう1週間前になりますが、先日当サークル初の公開展示会を行いました。
両日ともに生憎の空模様でしたが、
当日はたくさんの方にご来場いただきまして誠にありがとうございました。






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今回は細部まで加工した車両たちをじっくりご覧いただけるように、
「運転会」ではなく「展示会」という形での開催となりました。
初の試みで少々戸惑いもありましたが、無事に終了し安心しております。
ご協力いただいたホビーセンターカトー東京店さまへは
大変恐縮でございますが、この場で御礼申し上げます。

今回の展示会のテーマは
「Bトレで創る廃線の車輛達-覚えていますか あの鉄路-」
でした。
相変わらず当日はメンバーたちの、誰がここまで見るんだかという点までこだわり抜いた(笑)
力作たちが集結しました。
その中で私は拙作ながら、名鉄の600V線で長く活躍をし、
大人気を博した車両であるモ510形を制作いたしました。
今回はそちらの紹介をさせていただきます。


■長寿電車モ510の最後の2両
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まずは実車の簡単な解説です。
展示会当日用意した解説文と同じでございますが、ご了承ください。

モ510は1926年に日本車両で製造された美濃電初の半鋼製ボギー車です。
丸味を帯びた車体に正面5枚窓と戸袋窓の楕円窓は同車の魅力で、
年齢性別を超えて愛された車両でした。
1967年、岐阜市内線と揖斐線の直通用に選ばれ、
パンタグラフ化(改造前はビューゲル)やモーターの増強が行われ、
直通急行の顔として活躍しました。
その後もモ510は長らく活躍していましたが、後継者の登場や老朽化に伴い
モ513・モ514の2両を残して順次廃車され、最後の2両も定期運用を失いました。
しかしながらこの2両は予備車兼イベント用車両として600V線最後の日まで活躍、
600V線と共に永訣の日を迎えました。
モ510は平成まで残った600V線(岐阜市内線、揖斐線、美濃町線、田神線、谷汲線)
全線を走行した唯一の形式でもあり、その勇姿は今でも語り継がれています。

なお、以下は解説文にない項になります。
メンバーより塗装についての質問がありましたので、簡単に解説を。。。
モ510形の初代急行色といわれる金太郎塗から最初に塗装変更されたのは
1972年ごろとの記録があります。
この頃塗り替えられた塗装は赤と白のツートンカラーで、
窓の下の細い赤い帯を廃止、旧帯から下は赤の一色塗とされ、
前面の金太郎塗も赤一色へと変更されてしまいました。
昭和50年代に入ると、名鉄全線全車両の車体色が
スカーレット一色塗変更されることとなり、
モ510形も全車が真っ赤になりました。
しかしながら1988年、モ510の永年勤続をたたえ「エバーグリーン賞」を受賞した際に
モ513・514・515の3両が初代急行色に変更されました。
その後後継車登場に伴い、モ511・515の2両が廃車とされると、
今度はモ512が初代急行色に変更され、
末期は全車が金太郎塗と細帯が美しい初代急行色に統一されました。

モ510は長年の活躍により、機器や外観に経年更新がありますが、
今回は屋根上に大きなヒューズボックスがのっていた1990年代の姿と設定しました。
なお、2000年代に入ると一般的なヒューズボックスに交換されます。


■モ510兄弟はみんな違ってみんな良い
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モ510は長寿車両とだけあって、機器以外にも外装的な面で違いがありました。
今回各所共に個体差をつけましたので、写真と共に解説をご覧ください。

Ⅰ. 前面
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最初から愚痴になってしまって申し訳ありませんが、
製品のモ510って全く顔が似てないのですよね。。。笑
しかしながら各所訂正を行ったところ、大変男前になりました。
上の写真をご覧いただくとわかりますが、
ジャンパ栓、エアーホース、系統板差をパーツ化しています。

まず位置修正をしたジャンパ栓ですが、明らかにモールドの位置が違いました。
この点についてはパーツ取り付け位置を実車に合わせています。
またモールドのジャンパ栓ですが、ここをきれいに取っ払ってしまうと、
実車にあるジャンパ栓同士の間の平たい部分がなくなってしまいます。
ですので今回は撤去の際に切跡を平たんにしております。

また系統板差ですが、これについては両車で位置が違います。
モ513のように赤細帯の下に系統板差が設置されているのが原型です。
しかしモ514では系統板差が帯の上に来てしまっています。
遠目で見てもモ514だ!とわかる仕様なのでしょうか…(違

他にもモ513ではエアーホースを固定していた金具の位置が違っていたため、
正面から見て右に大きく反れています。

両車で表情が大きく異なっていたことがお分かりいただけましたでしょうか。

Ⅱ. 前照灯
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モ510の前照灯は旧来のケースにシールドビームを組み込んだものとなっていますが、
取り付け位置は大きく異なっていました。
モ513が本来の取り付け位置なのでしょうか。
ケース台がしっかりと突き出ていて、ライトケースが高い位置にあります。
逆にモ514では屋根とライトケースがすれすれの位置になっています。
連結するとあからさまな違いですね。

Ⅲ. 屋根上
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屋根上にはさまざまな機器がありますが、
まずはパンタグラフ非設置側から行きましょうか。
こちら側にはステップが取り付けられています。
しかしこのステップ、両車で取り付け方が異なります。
まず、モ513では左のステップが下段になっています。
しかしモ514では右側のステップが下段に設置されています。

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それではよくわからなそうなパンタ側へ。。。
基本的には一緒ですが、パンタ下中央から前面に向けて伸びる配管をご覧ください。
モ513は直線でそのまま屋根へ入っていくのに、
モ514では少しだけ左へ曲がってから屋根へ入ります。
細かい差ですが、実車では正面から見てもわかる差ですので再現しました。

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ランボード付近に関しては個体差はありませんが、自作をしています。
やはりモールドよりも屋根から突き出た感じが出ていて気に入っています。
またパンタカギ外し線も末端を丸めて自作しました。

今回は前面の配管も含めて全てパイピングしてみました。
今まで行わなかった加工でしたが、
そこそこうまくいき、大変勉強にもなりました。

Ⅳ. 側面
側面に関しては個体差はつけていませんが、保護棒があります。
完成して1週間、本当は個体差があったことに気が付き、
ただいま絶望中でございます(滝汗)

Ⅴ. 排障器
モ510形の床下で最も車両の特徴を出しているのは排障器ではないでしょうか。
正直これがないとお顔が締まりません。
今回は福鉄用排障器をはんだ付け等の加工を実施し、モ510用にしました。
ハンダ付けは初となりましたが、うまくできて満足しています。
今回は在庫の関係で、前後となる2個のみの取り付けとなります。



■LEDはじめました
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今回初の試みとして、美軌模型店さまのきらめきライトを入れてみました。
モ510製品のパーツ同士の合いが良くないところがあり、
遮光には大変苦労しましたが、なんとか形になりました。
美軌模型店さま、素晴らしい商品をありがとうございます。


さて、今回は止めている状態で見られても大丈夫な作品を目指し
制作してきましたが、まだまだ粗の目立つ結果となってしまいました。
モ510に関しては、大変思い出深い車両ですので、
いつか5両全車を並べる日を目指したいと思います。

最後になりますが、今回の制作資料として、
鉄道ホビダス 台車近影「名鉄モ510を見る」
を参考とさせていただきました。
細部までの記録、大変助かりました。
恐縮でございますが、この場で御礼申し上げます。


次期新作は秋頃発表の予定です。
資料がなさ過ぎて視界が真っ暗になりそうですが、
なんとか形にしたいと思います。
それでは。

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